ちょっと前に新幹線の中でたまたま話した長年ニューヨーク在住の日本人の方から聞いた話ですが、飲食店の経営をしているその方は1970年代に初めてニューヨークのダウンタウンでダイナーのような安い食堂を開店したそうです。当時コーヒー一杯の値段が15セントから20セントほどだったところ、彼は75セントの飲み放題を始めたら近所に住む若手のアーティストやミュージシャンが入り浸りになりました。そのうちの一人は毎日トイレの壁に落書きをするので経営者の彼は毎晩それをきれいに塗り替えていたのですが、数年後にそれが無名時代のキース・へリングだったことが判明して、「とっとけばよかった!」と笑っていました。
キース・へリングの絵は生き生きしていて、楽しくて、愛が溢れています。